持病があるからインプラントは無理だろうと、相談する前から諦めていませんか。糖尿病や骨粗鬆症のお薬を服用していると、「年齢的にも手術は難しいのでは」と不安になるのは自然なことです。しかし実際には、年齢や持病の有無だけで一律に治療をお断りすることはありません。当院では専門医による問診とCT診断を通じて、一人ひとりの状態に合わせて可否を判断しています。
インプラントに年齢の上限はなく、70代でも全身状態で判断します
インプラント治療そのものに年齢の上限は設けられていません。判断の基準になるのは年齢ではなく、顎の骨の状態や全身の健康状態です。70代の方でも血糖値や骨の状態が安定していれば、治療の選択肢に入ります。
年齢そのものは適応の判断基準にならない理由
インプラントは外科手術を伴うため、体力や創傷治癒の力が問われますが、これは年齢だけで測れるものではありません。日本口腔インプラント学会が発行する治療指針は高齢社会におけるインプラント治療の実情に応じて内容が更新されています[1]。年代ではなく、その方個別の骨質・全身状態を評価する視点が学会でも重視されているといえます。
70代は歯を失いやすい年代でもあります
歯科疾患実態調査では、平均で20本以上の歯を保有する年齢層は69歳までとされ、70歳以降は自分の歯が20本を下回る方が多いことが分かっています[2]。歯を失う機会が増える70代だからこそ、噛む機能を補う選択肢としてインプラントの相談が増えています。
当院では専門医とCT診断で個別に評価します
当院の石井弘之院長は日本口腔インプラント学会専門医として、シロナ社製のCTとセファロによる3D画像診断をもとに骨の高さ・幅・密度を確認しています。年齢を理由に最初からお断りすることはせず、まずは検査データを踏まえてご説明します。詳しい手順はインプラント手術の流れって複雑?専門医が分かりやすく手順を紹介でも解説しています。
糖尿病があっても血糖コントロールが良好なら手術は可能です

糖尿病があること自体が治療を妨げるわけではありません。判断の目安になるのは血糖値のコントロール状態で、主治医と連携しながら安定していることを確認できれば手術に進める場合があります。反対に、血糖値が高いまま放置されている状態では感染や骨結合の遅れのリスクが上がるため、慎重な対応が必要です。
血糖コントロールの状態が手術可否の目安になります
| 血糖コントロールの状態 | 手術に対する考え方 |
|---|---|
| 良好(内科での管理が安定) | 主治医と連携のうえ手術を検討できる場合が多い |
| やや不安定 | 内科での治療調整後に再評価 |
| 重度の高血糖が続いている | 血糖コントロールが優先され、手術は見送りとなることが多い |
高齢になるほど糖尿病を持つ方は増えています
糖尿病や糖尿病の予備群の方の人数は国民健康・栄養調査をもとに推計されており、年齢が高いほど糖尿病有病者の割合が高くなる傾向にあります[3]。70代でインプラントを検討する方の中に糖尿病をお持ちの方が一定数含まれるのは、統計上も自然な傾向といえます。
当院では内科主治医との連携を前提に進めます
当院では、糖尿病の既往がある方には事前に血糖値の管理状況をお聞きし、必要に応じて内科の主治医とも情報を共有しながら手術時期を検討します。手術中の痛みへの配慮についてもインプラント手術って痛い?当院が取り組む痛み対策を詳しく紹介で紹介していますので、あわせてご確認ください。
骨粗鬆症の薬を服用中でも休薬せず治療できる場合があります

骨粗鬆症の治療薬を服用しているだけで、インプラントが受けられなくなるわけではありません。ただし、骨吸収抑制薬という種類の薬剤には、まれに顎の骨に影響が及ぶリスクがあるため、薬剤の種類・服用期間・全身状態を確認したうえでの判断が必要です。
骨吸収抑制薬による顎骨壊死はまれな合併症です
ビスフォスフォネート製剤やデノスマブなどの骨吸収抑制薬は、骨粗鬆症の治療で広く使われています。これらの薬剤は骨転移を有する悪性腫瘍患者や骨粗鬆症に投与されており、薬剤関連顎骨壊死はこうした薬剤で治療を受ける患者における稀な合併症です[5]。日本口腔外科学会は骨吸収抑制薬関連顎骨壊死の病態と管理について顎骨壊死検討委員会によるポジションペーパーを公表しています[4]。
服用期間や薬剤の種類によって対応が変わります
| 服用状況 | 一般的な対応の考え方 |
|---|---|
| 経口薬・服用期間が短い | 主治医と相談のうえ通常どおり治療を検討できる場合が多い |
| 経口薬・4年以上の長期服用 | リスク因子の有無を確認し、主治医と休薬の可否を協議する場合がある |
| 注射用薬剤(デノスマブ等) | 投与間隔を踏まえ、治療時期を調整して検討する |
当院では内科・整形外科と連携して判断します
当院では、骨粗鬆症のお薬を服用中の方には服用している薬剤名と期間を必ず確認し、必要に応じて処方元の医師と連携をとります。CT画像で顎の骨の状態を確認しながら、無理に手術日程を急がず、安全性を優先した計画をご提案しています。安全性への取り組みについてはインプラント治療の安全性は大丈夫?CT診断と精密治療への取り組みでも紹介しています。
当院ではCT診断と専門医による問診で可否を丁寧に確認します

持病がある方の可否判断は、問診だけでは決められません。CTによる骨の評価と、内科的な情報の確認をあわせて行うことで、初めて安全性を踏まえた計画が立てられます。当院では初回相談の段階からこの手順を踏んでいます。
初診時にはCT撮影と問診票で全身状態を確認します
来院時には既往歴・服用中の薬剤・血糖値の管理状況などを確認する問診票にご記入いただき、シロナ社製CTで顎の骨の状態を撮影します。マイクロスコープを使った精密な口腔内チェックもあわせて行い、歯周病の有無も確認します。相談内容の詳細はインプラント相談では何を聞ける?初回診断の内容と院内設備紹介で解説しています。
手術が難しいと判断された場合の選択肢もあります
持病の状態によっては、手術のタイミングを見送ったり、入れ歯など別の方法を選んだりすることも一つの考え方です。選択肢の比較はインプラントと入れ歯どちらを選ぶ?特徴とメリットを比較にまとめています。年代別の考え方はインプラント治療に年齢制限はある?年代別の治療の考え方もご参照ください。
専門医による判断が安心材料になります
インプラント専門医とはどのような資格か、技術面での違いについてはインプラント専門医って何が違う?資格の意味と技術力を解説で詳しく説明しています。高松市での治療体制全体は香川県高松市でインプラント治療をお考えの方へ専門医が徹底サポートもあわせてご覧ください。
まとめ
- インプラントに年齢の上限はなく、70代でも顎の骨と全身状態を確認したうえで検討できます
- 糖尿病がある場合は血糖コントロールの状態が判断の目安になり、主治医との連携が重要です
- 骨粗鬆症の薬を服用中でも、薬剤の種類・服用期間を確認すれば休薬せず治療できる場合があります
- 当院ではCT診断とマイクロスコープによる精密な検査、専門医による問診をもとに個別に可否を判断しています
- 手術が難しい場合も入れ歯など別の選択肢を含めて一緒に考えることができます
持病があっても諦める前に、まずはCT診断による可否確認から始めませんか。プライム総合歯科クリニック(香川県高松市多肥上町字松林1292-1、電話087-813-8955)では、日本口腔インプラント学会専門医が全身状態を踏まえた検査・説明を行っています。24時間WEB予約にも対応していますので、初めての方へ(初診の流れ)からご確認のうえお気軽にご相談ください。
参考文献
[1] 日本口腔インプラント学会「出版物(治療指針・用語集 他)口腔インプラント治療指針2024」shika-implant.org
[2] 日本歯科医師会 テーマパーク8020「8020現在歯数と健康寿命」jda.or.jp
[3] 糖尿病情報センター「糖尿病に関する統計・調査と社会的な取組み」dmic.jihs.go.jp
[4] 日本口腔外科学会「顎骨壊死に関するポジションペーパー」jsoms.or.jp
[5] J-STAGE「骨吸収抑制薬関連顎骨壊死の最新情報」jstage.jst.go.jp